八中(八代郷・中尾)
お山の上、「たくましい」が 似合う集落
はちなか (やしろごう ・ なこう)
八中(はちなか)は、八代郷(やしろごう)と中尾(なこう)を総称した名前です。今回は八代郷に住んでいらっしゃる藤森さんにお話を伺い、また、中尾出身で高郷在住の小澤さんに、エッセイを貸していただき、参考にさせていただきました(^○^)
実はこの八中、私には深い思い入れが。それは4月、私がこの町に来て右も左も分からなかった頃、この藤森さんのお宅に呼ばれて遊びに行ったことがあります。その時は自転車だったので、行きは自転車を車で運んでもらい、帰りは自転車で100メートルほど下って帰ったのですが…。 その自転車!ブレーキがきーきーなって、鳥がびっくりして飛んでいくは、お散歩中の人が本当に飛び上がって驚くは…。歩いて自転車を押して行こうか考えていたところ、すぐ横でがさがさと音がして、何かが飛び出してきたの!!! その何かとは・・・ニホンカモシカでした(笑) 最初は猪かと思ったけど、よくよく後で考えて写真を見比べたら、ニホンカモシカだったことが判明。ちょっとトラウマチックな場所なのでした(笑)
そんな八中は、今も屋号で呼ぶ風習が残っているそう。どこの町でもあるらしいんだけど、八中は昔の落ち武者が逃れて集まってできた地区らしいのです。その中の「おおや」の屋号を持つ人が親玉。「おもて」が副親玉。「ひがしの番兵」「西海戸」などの屋号が、その親玉を「東(もしくは西)」で守っていた人、という意味らしいのです。屋号って面白いなぁ。昔からの人か新参者か、屋号で分かっちゃうんですね。
藤森さんが若い時は、豚を150頭ほど飼っていた時もあったとか。
ここで藤森さんに、こんな山の中で暮らしは大変じゃないのかなぁと思って聞いてしまいました。そうしたら、「畑をやっていれば生きていけるんだよ」と。お年寄りは家でじっとしているんじゃなくて、耕作放棄地を借りて助成金をもらって畑を作り、町おこしをしたらいんだよ!と熱く未来を語ってくれました。コンニャクの上手な作り方も教えてくれました(笑)傾斜地・根元が湿っている・太陽の光を浴びる ことが大事だそうです。
お水は山水をパイプを使って引いています。水道水が山水だなんて素敵!